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2017.05.15article
ニューグレンジ
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古代遺跡が多いミースにあるニューグレンジの体験を O’Gushi さんが紹介してくれました。

Newgrange – ニューグレンジ

[by Wakako O’Gushi, 2005年2月]

 

アイルランドだけでなく、ヨーロッパにおける重要な史跡といわれるニューグレンジ。まだ謎が多く残る古墳です。 世界遺産にも登録され、特に歴史好きとなればそのほとんどの方が知っていることでしょう。 既に語り尽くされている感もあるこの名刹をあえて取り上げたいのは、そこで受けた感動が大きかったからに他ありません。


直径は約100m。運ばれた石はおよそ20万t。

保存のため手を加えている個所もありますが、少しずつずらしながら積み上げられた石の屋根は、紀元前3200年に作れらてから5000年上経た今も、雨もれも無く,先史の人々が遺してくれた「存在の証」を守りつづけてくれています。 1699年の再発見に到るまで、侵略者の手に着かなかったことも当時の姿を今に伝える結果にもなったようです。

室内の写真撮影が禁じられているので、中の様子がここでお見せできないのは残念ですが、観光ガイド、特に洋書のガイドには写真付きで詳しく内部構造を説明しているものもありますので、是非一度ご覧下さい。

1年に1度、冬至の日にだけ太陽光が入り口から曲がりくねった通路を通り抜け、一番奥の墓室にまで射し込むように設計されています。その光の道筋は約19m。ピラミッドが登場するより昔にこれだけの計算力、測量技術があったことはもっと注目されてもいいのでは、という気がします。
ニューグレンジは単なる死者の埋葬地ではなく、日々の儀式の場としても使われたのではないか、といわれています。狭い通路をゆっくりと伝う日差しを人々はどのように待ったのでしょうか。状況説明のため電光で光の動きを再現してくれますが、石室内で想いをめぐらす時間は、まさしく幸せでした。この写真はちょうど入り口を背に撮った写真です。

昔の人々が見上げただろう天井、紋様を描くために触れただろう石壁、彼らもまぶしく、また感謝をもって迎えただろう日の光、そして冬でも青々と広がる見渡す限りの草原。目にするもの、手に触れるものの全てが、アイルランドは昔から美しい国土をたたえ、今では「神秘的」といわれるものが確かに「現実」となりうる風土であったことを教えてくれたように思います。

さて、思いもかけず、今年(※注2005年)のパレードのサブテーマが「Heritage–文化遺産」に決定。この年にニューグレンジを訪問できたことに何かしら因縁めいたものも感じながら筆を進めました。今年のパレードがあなたにとっての「Irish Heritage」に出会う、懐かしく思い出す、、、そんなきっかけになることを祈念しつつ —- Wakako O’Gushi


アイルランド政府観光庁: www.ireland.com
Knowth.com: http://www.knowth.com
Meath Tourism: www.meath.ie/tourism
日本ユネスコ協会連盟: http://www.unesco.jp
UNESCO World Heritage Centre: http://whc.unesco.org
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